ピグメントライナーってどれがいいの?スケッチイラストのイラストレーターが比較してみました。

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ピグメントライナーを使ってスケッチイラストを描く

イラストレーターの私が制作に使う「ピグメントライナー」と呼ばれるペンですが、じつは相当いろんな商品が出ているということに気づきました。そこでこの記事では、各社のピグメントライナーを紹介します。イラストを描くときのペン選びの参考になれば幸いです。

ピグメントライナーの比較

ピグメントライナーは耐水性のある先の細いペンで、このイラストもピグメントライナーで描いたうえに透明水彩絵具で着彩しています。呼び方については「ピグメントライナー」が一般的ですが、マンガ・アニメの方は「ミリペン」とも呼ぶそうです。

さて、手元にあったものと最近買ったものをかきあつめただけでも、6種類もありました。
※以下、感想は個人的なものなのでご了承ください。

【ピグメントライナー比較】ヌーベル ピグマグラフィック

私が個人的に「これがピグメントライナーの代表格だ」と思っているのが「ピグマグラフィック」です。だいたいどこの画材店にも置いてあって、いつでも確実に手に入ります。

ただ、耐久性はあまり高くないのかもしれません。どのピグメントライナーでもそうですが、がしがし描いているとペン先が壊れてしまうことがあるのですが、「あれ、もう描けなくなっちゃった……」という場面に遭遇する頻度が一番高いのがピグマだと思います。ただし、壊れてもまたすぐに買えます。

ピグマ グラフィック ペン先ペン先の形状がポイントになっているのは0.8mmまでで、1.0mmサイズはサインペン風、2.0はマーカーのような形になっています。

「ヌーベル ピグマグラフィック」と「サクラ ピグマ」の違い

「ピグマ」と名のつく商品には二種類あります。ここでご紹介している「ヌーベル ピグマグラフィック」と「サクラ ピグマ」というものです。実際に両方を買って描いてみましたが、特に違いは感じられませんでした。たぶん同じ製品ではないかと思います。

ヌーベルのほうは画材店に置いてありますが、サクラのほうは文房具店に置いてあります。そして、ヌーベルはサクラクレパス社の専門画材ブランドです。画材と文房具では流通経路が違うため、その都合上2種類の商品があるのでしょう。推測ですが、そんなところではないかと思います。

【ピグメントライナー比較】コピック

画材店での遭遇率がピグマの次に高いのが「コピック マルチライナー」です。マーカーペンでおなじみの「コピック」のシリーズ商品です。0.03mmという極細サイズが特徴的ですが、私はスケッチイラストなのでそれはほとんど使いません。私が使うのは0.5-0.8のふつうのサイズです。

ペン先の耐久性は、ピグマよりも多少良いように感じます。

【ピグメントライナー比較】コピックSP

同じコピックシリーズの商品で、ペン先とインクを入れ替えられるのが「コピック マルチライナーSP」です。Tools(トゥールズ : 画材店)でしか遭遇したことがありませんが、エコだし、金属のペン軸の感触が高級感があるので、一時期とてもハマって使っていました。

sparenibペン先が壊れたときは、別売りのスペアニブ(替えのペン先)で取り替えることができます。インクも同様です。この点はとても気に入っておりました。私はペン先をよく壊してしまい、インクを使い切るまえにペンごと廃棄することが多かったからです。

ただ、扱いづらい面もあります。使ううちにペンのふたが合わなくなったり、パーツのつけ方が悪いとインクがもれたり、結局は数ヶ月でペン軸ごと取り替えました。トータルして本当にエコ(省資源で、お財布にもやさしい)だったかと言われると、微妙な気がします。

【ピグメントライナー比較】サムトレーディング カラーマスター ミリ

「サムトレーディング カラーマスター ミリ」は、ペンのふたの形状が特徴的です。その他は特に特徴はありませんが、「描きやすい」という評判は根強くあるようです。

»額縁・画材・コミック用品のサム・トレーディング ~ マーカー

【ピグメントライナー比較】ロットリング ティッキーグラフィック

ここでご紹介している使い捨てのピグメントライナーの価格はほとんどが200〜250円くらいですが、「ロットリング ティッキー グラフィック」だけは400円ほどしました(ただしAmazonで買えば少しは安い)。公式サイトを見ると「スムースに描けるラメラーシステム採用」などと書かれていまして、コダワリを感じさせます。

»<ラピッドグラフIPL・その他> | ホルベイン画材

私は先日初めて買ったばかりなので使い勝手がまだわかりませんが、期待しています。

【ピグメントライナー比較】サクラ マイクロパーム(油性)

番外編。「サクラ マイクロパーム」は油性ペンなので正確にはピグメントライナーとは違うものですが、形状が似ているので合わせて紹介します。

たまたま家にあったのですが、プラ板遊びのために買ったものです。要はそういう用途のものですが、厚手の水彩紙にならこれでイラストを描くこともできます。

水彩紙に描いた場合は、油性ペン独特のにじみができます。ピグメントライナーではできないものです。

油性ペンに水彩紙で描いた例
これを味として捉えるならば、あえて使うのも面白いかもしれません。

その他のピグメントライナー

ここには網羅しきれませんでしたが、ピグメントライナーはまだまだ他にもあります。

パイロット ドローイングペン
値段が安い!
ステッドラー ピグメントライナー
ドイツの製図メーカー製。安心。キャップを閉め忘れても約18時間ペン先の乾燥を防ぐ

他にもアニメ・コミック用品の「ミリペン」として売られているものもありそうです。

結論…そこまで大きな差はない

冒頭で「手元に6種類あった」と書きました。いろいろ買ったな、と自分でも思います。「ペン先が壊れにくいのはどれかなぁ」と思いながら、画材店に寄ったついでについつい買ってしまう、という感じです。

しかし、もし「この銘柄でなくては」と思う製品があればそれしか買わないわけで、おそらくどれもそれなりに使いやすいし、性能の差もそれほどないということの現れなのではないかと思います。実際に「このペンでないとこの絵は描けない」というような切迫した需要もありません。気にするのは線の太さくらいのものです。

以上ご紹介したように、それぞれの商品にそれなりの特徴がありますので、参考にして頂ければ幸いです。