【イラストレーター、デザイナー向け】ビジネス用ブログを運営するコツ

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ブログを書く
Kさんに捧げる記事。広告マンガ・イラストの描き手をしているKさんから「仕事用のブログの運営って、どうしたらいいんですか?」って直接尋ねられたので、私なりに知っていることをまとめてみました。

随分長い記事になってしまいました。どうぞのんびりお読みくだされば幸いです。

もくじ

  1. プロモーションサイトとブログの違いを把握する
  2. 日記ブログは意味なし
  3. アメブロはやめとけ。独自ドメインは絶対必要
  4. 「こんな仕事しました!」はいいけど、要工夫
  5. 検索キーワードをもっと意識する
  6. 毎日書かなきゃっていうのは嘘
  7. クリエイター向けの記事は書くべきか
  8. おわりに

1. プロモーションサイトとブログの違いを把握する

まずは、この違いを把握したうえで以下の記事をお読みいただければ幸いです。

プロモーションサイトは、制作実績や料金表を掲載していて、問い合わせフォームを備えていて、顧客からの注文を受けるためのウェブサイトです。私も、このブログとは別にイラスト制作のプロモーションサイトを持っています。

ただし、検索結果で上位に表示されるにはどうしてもテキストの分量が必要です。カタログ的な作りにせざるを得ないプロモーションサイトでは、文章を増やしにくい。そこでブログです。顧客が知りたいと思うようなことを書いて「被検索力」を上げるのが、仕事用ブログの担う役割です。

ちなみに、Kさんはこのことを把握していて、すでにプロモーションサイトとブログの両方を持っています。が、混同しているクリエイターはものすごく多い(というか勘違いしている人のほうが多いくらいの勢い)ので、あえて挙げてみました。

2. 日記ブログは意味なし

「今日はカフェでランチです☆」

言わずもがなかとも思いますが、ランチorペット披露の写真と短いコメントだけの日記ブログは意味ありません。そんなもん誰が知りたいっちゅうねん!です。日記ブログがいい効果を生むのは例外的に芸能人等だけで、デザイナーやイラストレーターが仕事ブログでまねしてはいけません。我々には違うやり方が必要です。

プライベートなことを書いてはいけないという意味ではありません。プライベートなことを書くのだったら、ある程度の分量をまとめて何かの企画のネタに使えそうな記事に仕立てます。

3. アメブロはやめとけ。独自ドメインは絶対必要

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「1ドメイン4ページルール」と巷では呼ばれているのですが、同じドメイン上にあるページは、Googleの検索結果に1ページあたり4つしか表示できない、というルールがあるそうです。

Amebaブログはしくみ上その影響を大きく受けてしまうので、ビジネス用のブログをやりたいならアメブロだけはやめておけ、というのはその筋では有名な話です。まぁそんなのどれほど影響あるものかなぁと私も思っていましたけれど、最近ネットショップ運営セミナーの講師も同じことを仰っていたから、たぶんわりと本当なのではと思っております。

そもそも、Amebaのつくりやサービス提供のしかた自体が、我々のような職業をターゲットにはしていません。Amebaがターゲットにしているのは芸能人・ミュージシャン・占い師などなど、ファンとつながるのがとっても大切な職業の人たちと、そんな有名人たちとつながってキャッキャして楽しみたい一般人です。私たちのようにBtoB商売の者が一般のファンを得ても、一銭にもなりませんよね。

では、ブログをどこで運営するか

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独自ドメインとレンタルサーバーで自前のCMS(WordPressとか)をセットするのがベストです。あるいは、ネットショップ運営の先生が仰るにはFC2、Livedoor、SeeSaaならまだOK、だそうです。追加料金で独自ドメインを取ればなお良しです。もうAmebaで運営しちゃっている方は、月間PV数が5,000に満たなければ、いまのうちに引っ越ししたほうがいいと思います(元のはそのまま残してもOK)。

仕事を取るという目的からは外れますが、自前CMSならAdsenseも自在に設置できるのでおすすめです。個人的には自分の書いた記事でブログサービスが儲かるのが気に入らなくって、自前で用意しました。ブログサービスでブログを作ると必ず記事中に広告が入ります。それがクリックされるたびにブログサービスが儲かるしくみです。どうせ広告が入るなら、自分に収益が入ってくる形のほうがずっといいですよね。

ただ、自分で構築するのは必ずしも簡単ではありませんので……よかったら私がお手伝いします。ただし料金はきっちり頂きますけど。エヘ

4. 「こんな仕事しました!」はいいけど、要工夫

イラストレーターが書くブログのネタでいちばんよくあるのが
「◯◯っていう雑誌のイラストを描きました!」
という、実績を披露する投稿です。私もときどき投稿します。有名な媒体だったりすると結構反響があって、ネタとしては良いんです。

ただし、やり方間違えるとよくない。

赤の他人から「私、こんな仕事しました!」って聞かされても、人間というもの、基本的には「あっそ。ふーん」って思うだけです。全ての人が自分に仕事を頼もうとして見てくれていると思うのは、甘い。「こんな仕事しました」だけで終わらせてしまっては、仕事につなげるのは難しいです。

「時間と値段と価値」を伝えることが必要

仕事を依頼する側の立場に立ってみましょう。「企画に絵柄が合うから」というだけでは発注には至りません。合ったうえで、このクリエイターに実際に仕事を頼んだらどうなるのか、時間がどれくらいかかるのか、信用に価するのかを吟味し、問題なさそうとみればようやくコンタクトを取ってくるのがお客様というものです。

なので、実績披露系の記事を書くときは、「時間と値段」を伝えます。つまり、その仕事がどんな流れで何日かかったのか、費用がどれだけかかったのか、どんな問題をどんな方法で解決したのか、といったことにまで踏み込んで書くことです。

さらに「この販促物にはマンガが入ったほうが売上が上がるのですよ(とまでは言えなくても、エンドユーザーまできちんと思いが届くようになるのですよ、とか)」という価値のところまで書けるとなお良いでしょう。もし個人商店の経営者とか中小企業のトップと取引するつもりなのだったら、彼らにとって費用対効果はいちばん気になるところなので、そこはぜひ伝えてあげてほしいところです。

制作会社勤めの編集者やディレクターが主なターゲットである場合でも、我々が思うほど外注クリエイターを使うのに慣れたかたばかりではないので、やはり時間と値段のことは伝えるに越したことはありません。

5. 検索キーワードをもっと意識する

さあどんな記事を書こうかというとき、「自分が何を書きたいか」を軸にして考える人は多いと思います。でもそればかりでは少し、独りよがり気味です。もうひとつの軸を取り入れましょう。顧客が知りたいであろうことを軸にするという考え方です。

そのときに意識しなければならないのが、検索キーワードです。自分の顧客になるべき人がもし外注先のクリエイターを探すとしたら、どんなキーワードで検索するでしょうか。

検索するときに出てくるサジェストキーワード
キーワードの候補を集めるには、検索ボックスに入力しかけると自動的に出てくるサジェスチョンキーワードとか、Adwordsのキーワードツールなどが使えます。そうやってキーワードの候補が集まってくると「クリエイターを探す人はこういうキーワードを使いそうだな」っていうのが見えてきます。

例えば「イラスト 無料」って検索した人から仕事が発生するとはまず考えられませんね。でも「イラスト 教科書 実績」っていうキーワードなら、「教科書のイラストで実績のある描き手を探してるのかなぁ」と想像がつくというものです。

そして、見つけたキーワードを軸にして記事を書きます。うまくいくと顧客になるべき人がそのキーワードで検索したときに自分の記事がひっかかるというわけです。

タイトルに気をつける

また、見つけたキーワードをタイトルにも入れましょう(タイトルとは……ブログ記事のタイトル。多くは自動的にhtmlのtitleタグにも入ることでしょう)。

タイトルが重要な理由は大きく二つです。ひとつは、検索エンジンはタイトルに入っているキーワードを重視します。もうひとつは、検索エンジン経由にしろSNS経由にしろ、タイトルに興味をひかれた人が記事を読んでくれるという意味での重要性です。

逆に言うと、いくら本文が素晴らしくてもタイトルで損をする場合があるということです。それは避けなければなりません。

6. 毎日書かなきゃっていうのは嘘

ビジネスブログは、少ない文字数でたくさんの記事を書くより、1記事あたりの文字数が多いほうが良いのだそうです。

ブログ自体にファンがつくのなら短い記事をマメに出すほうが読みやすくてよいのだけど(ネタ系のブログメディアとかはそんな感じですよね)、我々は新規客を捕まえたいので目的が違ってて、検索で勝つ必要がある。そのためには文字数の多い記事が必要です。

毎日書くことに固執しすぎて、そのうちネタがつき、どうでもいい日記ブログを書くようになってしまうのはとても良くないことです。毎日書かなかったらダメ、という固定観念は捨ててしまいましょう。

ただし、書く習慣を身につけるために毎日書くことを目標にするのは非常に良いことだと思います。あとから「この記事は集客にはならんな」と思ったら削除してしまってもいい。このへんは自分に合ったやりかたを見つけましょう。

7. クリエイター向けの記事は書くべきか

この点について、私はけっこう迷いました。

仕事上のノウハウを書くと信用度が上がり、受注に結びつきやすくなるという話を読んだので、私は仕事に多用するAdobe IllustratorのTipsを書いてみました。
あのね、ノウハウ系の記事ってとっても良い子なんです。検索に強いし、必要としている人に刺さりやすいからシェア率も高く、誰も傷つけないから炎上することもありません。

このイラレの記事は同業者とワナビーの人達にリーチしました。同業者のアクセスだってありがたい数のうちですが、ただ、仕事には結びつきにくいのが私は不満でした。Google Analyticsの数値も全くそのとおりを示していて、これらの記事はいまなお当ブログのPVの稼ぎ頭であるにもかかわらず、成約率となるとほぼゼロでした。

せっかく書いても仕事に結びつかないんじゃ、こういう方向性の記事はやめたほうがいいのか……と考えた時期もありました。

ところが状況が一転します。今年、こうしたイラレ記事のおかげで技術系ライターとしてのお仕事をちらほら頂くようになったのです。なので、もう気にしないことに決めました。

そのほかにも、イラレやWordPressのノウハウ記事が制作会社勤務のデザイナーさんにリーチして、その上司であるディレクターさんに知られるようになりそこから仕事に、という流れも増えてきました。そもそもPVが多いだけになんやかんやで広告収入になるし、結局は書いてて良かったナと思う次第です。

おわりに

なに上から目線で書いてんのと自分で思います。ウェブサイトを通じて仕事が取れるようあれこれ試行錯誤しながら10年ほど、やるべきことをやりきったとはまだまだ思えません。それでも、自分の考えをまとめたい意味もあってこの記事を書きました。おかげさまで整理できました。きっかけをくれたKさん、ありがとう。

さいごに、イラストレーターとかデザイナーに限らず、BtoBの商売においてウェブサイトを使って受注を増やしたいかたに、ぜひ一度読んでいただきたい本を紹介します。

この本でもブログの運営を勧めています。クリエイター系に特化した内容ではないので適宜読み替える必要がありますが、ウェブサイトの活かしかたがとてもよくまとまっています。